料理人の生徒、パークハイアット「梢」の 師匠に名入筆をプレゼント

デジタルな時代だから「書」は使えます

「キレイな字じゃないとダメ」という風潮を利用して「書道ビジネス」は発展しました。
ところが、もう、手書き自体が消える時代です。
逆に、今後は、味わいのある書が必要となってきます。

キレイな字はデジタル的で味わいがない

先日、料理人の生徒が
「料理の師匠が勇退する。記念品として筆を贈りたいので良い筆を見繕ってほしい。」
「昔は筆でメニューを書いていたんだけど、最近、印刷になったと聞いたので、ぜひ、筆でメニューを書いてほしい。」
という相談がありました。
当団体は、読める日本語の書が特徴なので、書作品以外でも日常生活に書を取り入れることを推奨しています。
そこで、筆に名入れして、その文字を生徒が書くという提案をしました。
「師匠の名前を教えて」と言って、適当に書いたメモ書きが左の画像。
その後、練習したのですが、右の書を越えるゆるい感じは書くことができず、最初のメモ書きが採用されました。

自分の書が筆に入っている

急ぎで発注して1週間後、なんとか現物が間に合いました。
最後に箱書きもして完成です。
生徒も製品の筆を見て、自分の書いた書と思えない出来栄えに、大変うれしい様子でした。
先日、師匠であるパークハイヤット「梢」の大江健一郎さんにプレゼントしたそうです。
大江健一郎さんは、涙を溜めて喜んでいただけたそうです。
もし、この書がキレイな楷書だったら、このような雰囲気や味わいは出ないのですよね。
キレイなデジタルな字に慣れてしまっているから、手書きでしか書けない、このような書風が今後、好まれると思います。

 

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