※最後にアンケートがあります、良かったご回答ください。

「得意な書道を活かしたい!」←ここから脱却

はじめまして!「うどよし書道教室」代表 うどよし です。
「うどよし書道教室」は、「筆記体禁止」「楷書禁止」「日本語を書く」という新しいコンセプトで始めた書道教室です。
従来の書道団体からは「書道で最も儲かる部分を捨ててどうするの?」というくらい無謀に見えるチャレンジでしたが、東日本大震災、コロナの大打撃を受けつつも、なんとか10年持ちこたえております。
ここでは、私が開業で実践したことの一部を紹介したいと思います。

「芸術で食う」なら書道が一番オイシイ

書道業界にいると全然見えませんが、「書道」は他芸術分野から見て「めちゃくちゃオイシイ」ジャンルです。
まず、「書道」は美大トップ層の東京芸術大学、
愛知県立芸術大学、金沢美術工芸大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学等にありません。(明治時代にいろいろあった)
一方、日本最高峰の公募展「日展」応募数の70%以上は書道というアート市場では圧倒的な人気です。
公募展に出すのは、ほぼアマチュアなので、アマチュア≒習いたい人がたくさんいるということです。
これが、アートジャンルで「書道で食っていく」ことが、最もカンタンな背景です。
それでも上手くいかない人が多いのは、アート関連事業で食っていくことが、世の中の職業で最も難しいジャンルだからです。

書道の師範免状が「無価値」は常識

師範免状含む段級などは書道業界で無価値ということは最初に伝えます。
書道教室を開業するために「師範免状」が必要と思っているピュアな人は、厳しいアート事業に向いていません。
(公的資格と思われがちの「硬筆・毛筆の書写技能検定」も民間資格)
一方で、段級や師範免状を参加者のモチベーションに活用することは否定しません。
ちなみに、うどよし書道教室の参加する公募展「和様の書展」は、身内の評価をゼロにするため、外部審査員や来場者の評価を審査結果に反映させます。

競合調査をして開業エリアを決めよう

さて、書道の先生にはいつでもなれるので、重要な開業する場所を考えましょう。
ここで全てが決まってしまいます!
グーグルのマップ機能を使って開業候補地で「書道教室 (エリア名)」を入れて検索すればすぐにわかります(上記地図は、うどよし書道教室の周囲です)。
便利な時代ですが、ライバルも同じように検索して穴場を探しています。

エリアの最大書道人口を算出しよう!

開業予定エリア(市区町村や駅の乗降者数など)で人口を調べます。
仮に、書道需要を0.1%とした場合、エリア人口×0.1%で「最大書道人口」が算出されます。

最大書道人口=エリア人口×0.1%

「最大書道人口」は最低でも50以上はほしいところです。

最大生徒数=最大書道人口-競合教室の生徒数

従来の書道教室は「近所の通いやすい教室」に通う傾向が強いです。
和様のような特徴があるスタイルの場合は、1時間圏内なら通う方がいますので、エリアを広くとってもいいと思います。
普通の定食なら近所の店で済ましますが、話題のお店なら遠くの店に行けちゃう心理と同じです。

順位 都道府県 人口 0.1%の最大生徒数
1 神奈川県 横浜市 3,731,293 3730人
2 大阪府 大阪市 2,702,033 2700人
3 愛知県 名古屋市 2,304,794 2300人
45 山口県 山口市 197,261 197人
46 鳥取県 鳥取市 192,658 192人
47 山梨県 甲府市 192,325 192人

【逆算式】「いくら稼げるか?」より「いくら稼ぐ必要があるか?」


皆さんが興味のあるお金の話、「月謝」を決めましょう。
月謝は、そのエリアの相場の月謝にあなたの教室の付加価値を考慮すれば月謝が決まります。

あなたの月謝=エリアの月謝相場×付加価値(複数)

【付加価値 ※勝手なイメージ】
×~0.8 師範免状くらいしかない
×1 施設がキレイ
×1.2~ 3大書展の多数の入賞歴
×1.5~ メディア露出/講師の雰囲気や見た目がよい
×1.7~ 3大書展の審査員レベルの役職
×2~ メジャーなタイトル揮毫(知名度)

付加価値がないと月謝で既存書道教室の下をくぐるしかありませんが、そうなると経営は厳しいです。
月謝が決まれば「最大売上予想」が算出されます。

最大売上=最大生徒数×月謝

ここで最大売上20万円以下の場合は諦めましょう。というわけではありません。
逆転の発想で、売上がいくら必要なのか?から逆算しましょう。
(つまり、月謝=x とした方程式を使います)

希望売上=最大生徒数×月謝x
→月謝x=希望売上÷最大生徒数

希望売上20万円、最大生徒数20人の場合は、
20万円÷20人=1万円 
月謝は最低でも1万円必要ということがわかります。
つまり、相場関係なく1万円の価値のある仕事をしたらいいのです。

安い月謝が生徒にとってよいとは限らない

生徒にとって月謝は安いほうが嬉しいと思うでしょ?
実は、そうではないのです。
以前、不動産屋に言われた話です。
「不動産って売価、賃料で似た傾向の住人が集まります。つまり、住人で不動産価値が変わります。」
書道教室も似たような傾向があるかもしれません。
経営面から考えると「10名×5000円」も「5名×10000円」も、売上は同じ5万円。
あまり詳しいことは書きませんが、よーく考えてみてください。

「既存の生徒を大切にする」の間違い

教室開業して数年が立つと長くお付き合いしてくれる生徒も出ます。
そこで「既存の生徒を大切にする」という考えは絶対とは限りません。
開業から数年で、先生の指導力は伸びます。
運営方法や指導方法をより良いものに変えべきです。
運営方法が変化する場合、丁寧な説明をしても、不満を持ったり、退会する生徒もいるかもしれません。
そこは経営判断と割り切って、より良い教室運営に取り組んでください。

買収(M&A)の可能性もある

資金があれば、既存教室をそのまま買い取る(M&A)という方法もあります。
書道業界は高齢化が進んでいる書道業界では廃業が増えています。
実際に、業界大手「読売書法展」は、昭和に比べて応募数が半減しています。
今も近所の書道教室が廃業/廃業検討している可能性はあります。
その教室を買って経営をするという方法も、立派な書道教室の運営です。

結局、経営力

実は、まだ最大の問題を記載していません。

・経営力×差別化

という問題です。
経営力と差別化は相関関係があります。
「経営なんてやったことないよ」って思う人が大半なのですが、個人でアート事業をやっている人の経営力の差はたかが知れています。
もし、そんな才能があったら、効率の悪いアート事業を選択しません(笑)
差別化できているなら経営力の弱さをカバーできるます。
そうなると、以下の3点くらいの選択肢が出ます。
①従来型 若い時から地道なプロモーションを積み重ね、王道の権威(日展)を目指す
②掛け算型 別権威を利用(芸能人×書家、医者×書家、弁護士×書家、ハーバード卒×書家など)
③他力型 他者の新スタイルにできるだけ早く乗っかる
圧倒的な差別化できた①の「日展の権威」でしたが、ネットで色々情報がでちゃったので権威は失墜しています。
②は「東大×書家」では弱すぎます。
芸能人は、落ち目ではダメで、ピーク直後かピーク前に書家にシフトする必要があります。
③は、アンテナを張っていたらでてくるかもしれません。自分で見つけるのもいいですが、過去50年に1パータン程度しかでてきてないのでハードモードです。

新しい習い事を習ってみる

これは実際に私がやっている方法です。
ほとんどの書道の先生は、書道を子供の頃から習っているので、大人の初心者で習う人の気持ちがわかりません。
指導に悩んだり、より良い講師、教室を目指す場合、新しい習い事を初めて、他所や指導される側の気持ちになることは、新たな気付きになりますよ。

テレビに出たい!注目されたい!と言う人

「集客はどうしてるの?」、「メディアにどうやって出るの?」、「地方だとどうなると思う?」といった疑問があると思います。
これは、特殊な戦略がありますが、いつまでも使える手法ではないので、ここには記載しないことにしました。
最近はYouTube>テレビなので、旧メディアが全てではありません。
長文のお付き合いありがとうございます。

アンケート

ここまで読んでいただきありがとうございます。今後の参考にアンケートへのご協力をお願いします。

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