いずも和紙 墨磨り機の取材協力(10/5 テレビ東京WBS「トレたま」)

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今回は固形墨を磨る『墨磨り機』の取材協力

今回は「墨磨り機」(いずも和紙)の取材協力のため湯島の書道教室の和室を提供しました。

墨磨り機は、書道をやっている人は馴染みの深い機械ですが、知らない人からしたら

「墨を自分で磨らないの?」

となりそうですけども、実は40年ほど前から手間な墨磨りは機械化が進んでおります。

美術館サイズにあわせて書が巨大化

日本の書道は書展での受賞歴がすべての世界なんです(私のような人は異端は除く)。

つまり、自宅の部屋や床の間などで鑑賞できるサイズなどの市場性は気にしていません。

受験生が体育や音楽の通知表の点数を気にしないのと同じです。

書展で他者との差別化のために展覧会(美術館)の広さに合わせて巨大化していきました。

書が巨大化すると、当たり前ですが、筆、紙が巨大化していきます。

そして、墨も大量に必要になります。





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大量の墨のため墨磨り機が必須に!

「墨を磨っている時に精神を統一する」といいますが、昨今の作品の巨大化の前では無力…。

墨を手で磨っていたのでは墨を磨るだけで大変な時間と労力を必要とします。

墨磨り自動化のニーズが生まれ、それを満たすため1970年代に「墨磨り機」が登場します。

ちょうど、この頃は書道人口のピークとも重なります。

私は市場や住宅事情を無視した昭和以降の書道作品巨大化の流れは抵抗がありますけども。

場所提供→外国人の書道体験の取材も

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墨磨り機の取材は順調に…進みませんで(トラブルはなく、構成の面で工夫していたら)

たまたま私の予定にあった外国人の書道体験も始まり、そこでインタビューになりました。

今回はニュージーランドとスペインの方です。





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「筆は手の動きがすべて紙に伝わる筆記具」

書道体験中も少しカメラを回して、終了後、インタビューが30分ほど行われました。

今回は、メインではないので使われない可能性が高いですが

インタビュー「書道を体験してみてどうでしたか?」

女性「(ペンのカリグラフィー経験あり)手の動きが筆を通して、すべて紙に伝わるのね。」

とおしゃっていました。

これは、筆で字を書くという文化が身近な日本人には、ピンと来ないかもしれませんが、

筆の筆記具としての、利点欠点をまとめたようなコメントでした。

実は、筆は、誰でも一定の線が引けるペンと違って、とても差別的な筆記具です。

だから、書は筆という筆記具の修練度で表現力が全く変わる、とても表現幅の広い芸術です。

苦手意識のある人も多い分、習い事、芸術として極めたい筆記具の最高峰なのでしょう。

「クールジャパンを外国人は知りませんよ」

最後に余談ですが、インタビューのやり取りの中で、ちょっと興味深かったのが

インタビュー「墨磨り機って伝統と技術の融合で”クールジャパン”じゃないですか?」

通訳「クールジャパンって何か、ほとんどの外国人は知りませんけど…。」

通訳さんが”クールジャパン”を説明するのが大変そうでした。

グーグルトレンドで「cool japan」「Ramen」「Manga」を比較したら

「Cool Japan」が見えない…。つまり、誰も存在を知らないかも…。

漫画ワンピースの作者「Eiichiro Oda(尾田 栄一郎)」さんと比較しても負けていました。 これは触れてはいけない闇かも知れません。

経済ニュースに書道が出るなんて感動

横道にそれましたけど、経済ニュースに書道の道具の話題が出るなんて嬉しいです。

今回のいずも和紙さんの「墨磨り機」は試作機ですが無料貸出をしてくれるようです。

その際は、島根のいずも和紙さんで和紙や固形墨を買ってくださいね(笑)

(現在、通販は大阪の書遊さんと提携していますので、安いはずです。)

墨磨り機というニッチな道具も普及して書も広がればいいなと思いました。

WBSの「トレたま」が、うどよし書道教室の「和様」の取材に来る日はいつなのか(笑)

こっそり動画を置いておきますね(笑)

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